広島の中学受験事情

2023年夏以降は過去問解説を更新していく。
広島は中学受験が盛んな地域である。
広島の中学の傾向、内情と塾の事情について詳細は以下に記載してある。

中学受験算数過去問

---------------------------目次---------------------------
広島学院中/広島大学附属中
県立広島中/愛光中
修道中/広島女学院中
AICJ中/崇徳中
広大附属東雲中/ 広大附福山中
ラ・サール中
中学受験における方程式の利用について
中学受験で注力すべき教科
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過去問を一年やると合格率が3%上がるというデータがある。
志望上位の学校については10〜20年の過去問を2回以上やる必要がある。
ただ、1周目については1科目分を通してやらなくても構わない。
合格ボーダー未満の生徒は夏から始める必要がある。
理由としては優先的にやるべき範囲を確定させることで、
普段の学習が効率化されるからである。
1周目は解法を確認するために時間制限なしで行う。
2周目以降は時間を計測して回答する。
3周目は国語以外を回答する。
同じ問題を回答してもメリットが無いと言われるが、
解法の本質が徐々にわかり、解法を使う速度も上がってくる。
また精神的にも相当余裕を持って試験にも望める。

広島学院中算数過去問解説

学院中の算数は難度は高いが、学院の入試問題は良問とされ他の地方でも演習に使われている。
算数の範囲は偏っているため、過去問対策がかなり有効。
四谷80%偏差58。定員180名程度だが合格実績は中四国ではトップ、
例年合格者は東大20、京大10、国立医学部40名程度
カトリックイエズス会系
算数はある程度難しいが良問であり、新小問などのオーソドックスの特殊算さえマスターしていれば、
良問故にやりこめば点数が取れるようになってくる。
理科はさほど難しくは無い、国語は難度が高い良問。
算数の入試は古い年度ではIとIIの二つに分かれている場合がある。
算数Iと算数IIでの配点は45:75。時間は20分:40分
IとIIで分割された年度のボーダーはI:75-85%、II:55-63%程度
算数Iは20分では時間がかなりきついが2問ミス以下で凌ぎたい。
方程式を使える問題も多いので方程式を使う別解も記載した。

合格者最低点は6割程度。
古い過去問(解答なし)のリンク
広島学院H25,H23,H22,H20算数理科問題リンク

算数令和2年(2020)算数I解説
ボーダーは9割弱。

算数令和2年(2020)算数II解説
ボーダーは5割強。

算数平成31年(2019)算数I解説

ボーダーは8割弱

算数平成31年(2019)算数II解説

ボーダーは5割強

学院H25年算数I解説

H25年算数II解説

平成23年(2011)算数I解説

平成23年(2011)算数II解説(作成中)

学院中は追加合格も出しており、補欠合格者が合格者の候補になった場合は学校が入学するかどうか電話をかけてくる。

4科目の直近4年分の過去問↓

算数、理科、社会のみだが古い過去問↓

広島大学附属中算数過去問解説

中四国地方最難関中学、国立のため特殊算なしでも一応回答できるようになっている。
制約の多い問題が多い、男女別入試であり女子入試の方がかなり難関。
問題は学院より平易だとされるが、ボーダーは7割以上である。
四谷80%偏差:男子入試60,女子入試62
日能80%偏差男女61
学院に次いで大学入試合格者が多い。
国立医学部30名程度合格。
男子は合格者の約半数が学院に進学するため合格者は多めに出される。
女子合格者は清心にはさほど進学しないため合格者が少なめに出され難度が男子より高い。
国語の難度が異常に高いが良問。
算数は時間がきついがそこそこの難易度。理科は平易だが実験に関する出題が多く、算数理科共にクセがある。

H29(2017)広大附属中算数_問題+解説(編集中)


H28(2016)広大附属中算数_問題+解説



広島県立広島中学

四谷80%偏差男子53,女子56
知能検査に近い、倍率は高い。
県広中、市広中はお金の無い家庭が狙いがち。(受からないが)
算数(理系検査)の問題は時間の制約がきついが良問。
倍率は4倍。塾講師の間では攻略がかなり難しいとされている。
県立広島中は高校受験偏差値65のため高校からの方が入りやすい。

愛光中学校

四谷80%本校偏差56他会場偏差59,倍率1.7倍
愛媛の松山にある。男子は寮があり、愛媛本校入試、大阪入試と東京入試がある。(年度によっては福岡入試)
日程1月9日あたりで時期早いため力試しに使いやすい。
プロテスタント系。
話題になっている不祥事で話題になった自動車販売業者の副社長の出身校。

愛光中2020,H27,H26,H25,H24,H23,H21算数理科問題ページリンク

 関西や首都圏の超進学校(東大寺、洛南、開成)の「前受け」として使われる、他には岡山白陵、函館ラサールなどが関西での前受けに使われる。
ただ愛光はレベル的には広島学院に近く、地方では滑り止めという認識は無い。
模試感覚での腕試しや広島学院、広大附属、久留米附設、ラサールあたりの地方上位校の場慣れ、調整に近い。

ノートルダム清心

中四国最難関女子中。
四谷80%偏差55,日能80%偏差52,倍率2倍台前半
カトリックイエズス会系。
算数、理科は計算量が多いがかなり良問。
ノートルダム清心中算数理科問題リンク

修道中

広大附属、広島学院の併願校。
四谷80%偏差49,日能45
広島男子御三家、上位二校の滑り止めに使いやすく受験者が私立最多。
国語の問題が難しく、良問。理科は悪問と言われる。算数は標準程度。

令和2年算数問題+解説



広島女学院中

広大附属、ノートルダム清心の併願校。
四谷80%偏差46,日能80%偏差45
プロテスタント系。広島女子御三家。
理科、算数は中堅の偏差値の割にはかなり平易
広島女学院中算数理科過去問リンク


AICJ中

中学入試では東医Hコース(1クラス分:N偏差55)と早慶国立コース(N偏差45)がある。
IBコースでは海外大学にも多く合格者を排出している。
入試日程が1月頭にあり、御三家や首都圏関西圏上位校より早いため、
他の中学の試金石に使いやすい。(通称:前受け)
入学難易度は東医コースは学院より少し入り易くで清心より難関。
早慶コースは修道より少し平易。

崇徳中

日能研偏差値35以下
ほぼ全入だったが共学化し倍率が高騰した。(専願2.5-3.6倍)
不合格者がかなり多い。
校舎が一等地にあり、女子からの人気により生徒の人数がかなり増えた。

広島大学附属東雲中

偏差値30台だったが国公立人気で偏差値43に上昇した。
高校受験しなくてはならず、男子から不人気。
高校受験実績が良い。
算数が附属福山に似ており難しい。

広島大学附属福山中

日能研偏差値58
広島市西部における広島大学附属(本校)の滑り止めである(学院?),清心,修道,県広,女学院が無いため、
広大附属福山中はかなりの激戦区となる。
高校受験の方が入りやすいとされる。
日程が1月末のため他地区の受験生も受けやすい。
広大附属福山中_算数_問題+解答+小5模試のページリンク

ラ・サール中

鹿児島の超進学校男子校、寮あり。
西日本の受験生が腕試しで受験する場合も多い。
東大で留年する生徒が多いとされる。
日程が1月末のため他地区の受験生も受けやすい。

中学受験における方程式の使用について

小学5年で標準程度の発育の生徒は方程式の概念を理解できないとされる。
3元一次方程式や不等式になる場合があるため使えない場合がある。
使わない派が主流だが、良い指導者(中学受験経験者の保護者か有能個別講師)がいない場合には、
平面図形で詰まった場合には使ってもいいと思っている。
文章題でも使えるが、案外立式に困ることが多い。
立式の変形は楽に吸収してくれるので指導した方が良い。
広島学院(中学内容使用可)や広大附属では使えた方が有利だが、超難関校では使いにくいとされる。
学校側から方程式を使用することで減点をもらうことはほとんどない。



中学受験で注力すべき教科

算数が最も大事だとはされるが、学年によって重要な教科が異なってくる。
小学4年までは算数と国語の素養を養う、5年では算数の解法パターンを詰め込む。
6年前半は理科と第二志望までの算数の過去問最低10年分。
6年7月から理科に集中し10月までに網羅したい。
直前期は社会の詰め込みと国語の過去問(5年分程度)に慣れるようにする。
(ただし国語については15年以上大量に演習してもさほど効果は無い。)
算数、国語には素質や親の教育が影響し受験できる学校が決まる。
(つまり、短期間で算国の基礎力は伸びにくい)
学校の合格確率については理科社会の網羅性や算国の過去問への慣れで決まる。

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広島学院中/広島大学附属中
県立広島中/愛光中
修道中/広島女学院中
AICJ中/崇徳中
広大附属東雲中/ 広大附福山中
ラ・サール中
中学受験における方程式の利用について
中学受験で注力すべき教科
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